✅ この記事でわかること
- 税理士・記帳代行・自分でfreeeの違いと費用相場
- それぞれのメリット・デメリット
- 自分に合った選び方の判断基準
「確定申告や帳簿のことを誰かに頼もうかな」と思ったとき、選択肢は大きく3つあります。
- 税理士に依頼する
- 記帳代行者に依頼する
- 自分でfreeeを使ってやる
どれが正解かは、事業の規模・売上・自分の時間・コストへの考え方によって変わります。
この記事では、税理士事務所で18年勤務し、現在はfreeeを使った記帳代行をフリーランスとして行っている筆者が、3つの選択肢をフェアに比較します。
📌 この記事を書いた人について
筆者はfreeeを使った記帳代行をフリーランスとして行っています。そのため本記事は、記帳ツールとしてfreeeを前提とした内容になっています。
まず結論:3つの違いを表で確認
| 比較項目 | 税理士へ依頼 | 記帳代行へ依頼 | 自分でfreee |
|---|---|---|---|
| 月額費用の目安 | 3万円〜 | 1〜2万円〜 | 数千円~ |
| 記帳・試算表 | ◎ 代行可 | ◎ 代行可 | △ 自分でやる |
| 確定申告・決算 | ◎ 代行可 | ✕ 不可 | △ 自分でやる |
| 節税アドバイス | ◎ 受けられる | ✕ 不可 | ✕ |
| 税務調査対応 | ◎ 立会可 | ✕ 不可 | ✕ |
| インボイス等の相談 | ◎受けられる | ✕ 不可 | ✕ |
| 手間(自分の負担) | 少ない | 少ない | 多い |
| こんな人向け | 売上が大きい・節税したい | 記帳だけ任せたい | コストを抑えたい |
選択肢① 税理士に依頼する
税理士でないとできないこと
税務申告書の作成・申告代行・税務代理業務は、税理士にしかできない業務です(税理士法で定められています)。記帳代行者では代行できません。
税理士に依頼する4つのメリット
1. 適切な会計処理・申告
税法に基づいた正確な処理が行われ、税務リスク(申告ミスによる追徴課税・延滞税など)の対策ができます。
2. 節税アドバイスと税制改正への対応
税法は毎年改正されます。近年ではインボイス制度・電子帳簿保存法の改正がありました。税理士は最新情報をもとに、その事業に合った節税策を提案してくれます。
3. 税務調査への対応
税務調査の際に立ち会い、調査官とのやり取りを代行します。専門家が同席するだけで調査の進み方が変わります。精神的な安心感も大きいです。
4. 資金調達のサポート
税理士が作成した決算書・試算表は金融機関の信頼性が高く、融資申請がスムーズになることがあります。
税理士に依頼するデメリット
- 費用が高い:顧問料の相場は月3万円程度。さらに決算・確定申告、年末調整は別料金になる場合が多いため、費用がかさむ傾向があります。
- 相性が合わないと続けにくい:税理士とは数年単位の付き合いになるため、コミュニケーションのしやすさが重要です。また毎月の訪問で細かい点を質問されたり、指導を受けたりする場合もあります。
税理士の費用相場
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 月額顧問料(記帳代行込み・売上高、取引量などにより増減あり) | 3万円〜5万円/月 |
| 確定申告・決算書作成 | 別途5万円〜15万円 |
| 年末調整 | 別途1万円〜+従業員数に応じた料金 |
| 税務調査立会 | 別途3万円位~ |
⚠️ 税理士の主業務は税務処理です。経営アドバイス・補助金・社会保険は専門外の場合があります。経営に関するアドバイスは経営コンサルタント、社会保険は社労士、補助金は各主催団体に確認しましょう。
税理士の探し方
- 知人・取引先からの紹介:信頼できる人からの紹介は安心感があります
- 商工会・金融機関からの紹介:業界に詳しい税理士、評判の税理士を紹介してもらえることも
- 税理士紹介サービス:税理士ドットコムやミツモアなどで条件を絞って比較できます
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選択肢② 記帳代行者に依頼する
記帳代行者とは?
記帳代行者は、日々の帳簿記録(仕訳入力・データ整理)を専門に請け負う事業者です。会社組織で請け負っている場合もあります。税理士と違い、確定申告の代行や税務相談はできませんが、その分費用を抑えられる傾向があります。
筆者自身も、freeeを使った記帳代行をフリーランスとして請け負っています。
記帳代行に依頼するメリット
- 税理士より費用が安い:月1〜2万円程度から依頼できるケースが多いです
- 帳簿整理の手間がなくなる:領収書・請求書を渡すだけで、月次の帳簿を整えてもらえます
- freeeなどクラウド会計ソフトに精通している:freee専門の記帳代行者に依頼すると、資料の提出もオンラインで可能
記帳代行に依頼するデメリット
- 確定申告・決算は自分でやるか別途税理士が必要
- 節税アドバイスは受けられない
- 税務調査には対応できない
記帳代行の費用相場
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 月額記帳代行料 | 1万円〜2万円/月(仕訳数による) |
| 確定申告・決算 | 別途5万円~15万円(税理士に依頼) |
こんな人に向いています
- 帳簿入力が苦手・時間がない
- 確定申告は自分でできるが、日々の記帳だけ任せたい
- 税理士費用は高くなるが、記帳費用を抑えて、トータル的に安くしたい
選択肢③ 自分でfreeeを使ってやる
freeeとは?
freeeは、個人事業主・小規模法人におすすめの会計ソフトで、初めて経理する方向けに設計されたクラウド会計ソフトです。銀行口座やクレジットカードと連携することで、明細が自動取り込みされ、仕訳の手間を大幅に省けます。
経理の専門知識がなくても使えるよう設計されており、画面の案内に沿って操作するだけで帳簿が完成します。
自分でfreeeを使うメリット
- コストが最も安い:月額プランは個人事業主向けで数千円程度
- リアルタイムで経営状況を把握できる:試算表や推移表をいつでも確認できます
- 経理の知識が身につく:自分で帳簿をつけることで、損益状況やお金の流れが見えてきます
自分でfreeeを使うデメリット
- 時間と手間がかかる:慣れるまでは入力に時間がかかります
- ミスのリスクがある:誤った処理をしていても気づきにくいことがあります
- 確定申告の知識が必要:申告書の作成は別途学習が必要です。確定申告・決算は税理士に依頼することをおすすめします。
⚠️ freeeで記帳はできても、税務判断(消費税の処理・減価償却など)が必要な場面では、税理士への相談をおすすめします。
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組み合わせという考え方
「どれか一つ」である必要はありません。実務上、よく使われる組み合わせがあります。
パターンA:freeeで自分で記帳 + 確定申告だけ税理士
コストと手間のバランスが最も良い方法です。日々の記帳は自分でfreeeに入力し、年に一度の申告だけ税理士にお願いします。freeeで整理された帳簿データをそのまま税理士に渡せるため、税理士費用も抑えられます。
パターンB:記帳代行者に委託 + 申告は自分か税理士
帳簿の整理は記帳代行者に任せ、確定申告は自分でやるか、別途税理士に依頼します。「記帳も任せたいが税理士費用は節約したい」という場合に向いています。
パターンC:すべて税理士に任せる
記帳から申告まで丸ごとお願いします。費用はかかりますが、経営に専念できます。売上規模が大きくなってきた場合や、節税・資金調達を積極的に行いたい場合に適しています。
あなたに向いているのはどれ?
税理士を選ぶべき人
- 売上が大きく、節税効果が費用を上回る見込みがある
- 消費税が原則課税
- 税務調査のリスクに備えたい
- 経理に時間をかけたくない
記帳代行者を選ぶべき人
- 売上高が5000万円以下で、消費税の免税事業者か簡易課税
- 帳簿入力の手間をなくしたいが、費用は抑えたい
- 確定申告は自分でできる、または税理士に申告だけ頼む予定
- freeeを使った記帳に対応してもらいたい
自分でfreeeを選ぶべき人
- 売上・取引量がまだ少ない
- 経理の流れを自分で把握しておきたい
- コストをできる限り抑えたい
まとめ
税理士・記帳代行・自分でfreeeは、それぞれ役割が異なります。どれが正解というわけではなく、自分の事業規模・時間・費用のバランスで選ぶのが正解です。
事業が軌道に乗るにつれて、「最初は自分でfreee→記帳代行者を活用→売上が伸びたら税理士と契約」というステップアップも自然な流れです。
まずは無料で使えるfreeeから始めて、自分の経理の状況を把握することをおすすめします。
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本記事に掲載している情報は一般的な参考情報です。個別の税務処理・申告については税理士等の専門家にご相談ください。